ユーザーの声は届いてるの?


前置き

「なんで修正されないの?」
「お問い合わせしてもテンプレみたいな回答来たけど……」

ゲームユーザーの声が本当に届いてるのか疑問に思ったことがある人も多いと思います。
実際のところをお話しします。

カスタマーサポート

お問い合わせの窓口の人たち。
ユーザーがお問い合わせをすると、カスタマーサポートが対応をします。

何やってるの?

  • お問い合わせに対して返事をする
  • お問い合わせから要望、不具合を抽出して開発現場に届ける

具体的な作業

ユーザーは、問題を解決してほしくてお問い合わせをします。

  • 必殺技使ったらアプリが落ちた
  • ログインできない
  • このキャラ強すぎるのでは?
  • 間違えてアイテム使った

ユーザーと開発現場を繋ぐのがカスタマーサポートの役割です。

  • 必殺技使ったらアプリが落ちた

    • 不具合報告を開発現場に提出
  • ログインできない

    • サーバーに障害がないか開発現場に確認
  • このキャラ強すぎるのでは?

    • ゲームバランスに関しての意見を開発現場に提出
  • 間違えてアイテム使った

    • 補填、ロールバックを開発現場に依頼
    • UIの改善や誤操作防止機能を開発現場に提案

また、既知の不具合や、同じ意見などをすべてカスタマーサポートが吸収して、対応をします。
なので、お問い合わせをすれば、確実にその内容は開発現場へ届けられます。

本当にユーザーの声は届いてるの?

めちゃくちゃ届いてます。
特にお問い合わせをするユーザーは貴重で、ご意見、ご要望、不具合報告のすべてが開発現場に渡っています。
それでも改善されないのは、開発コストが足りない、プランナーやディレクターなどの方針にそぐわない、技術力が足りない、のどれかです。

運用プロジェクトやDLCでは、基本的には新規機能分の予算しかないので、緊急性の低い不具合修正はプログラマーやプランナーがスケジュールにねじ込むか空いた時間に作業していることも多いです。
ゲームバランスに関しては影響範囲が大きいので、慎重に調整する必要があり、パッチのリリースが半年~1年後になることもあります。
あと意外にあるのは開発の技術力が足りないことです。
単に技術力不足なこともあれば、ゲームリリース時に退職する人がいて、その人の担当範囲に手が出せないこともあります。

開発現場でもすべてわかってはいるのですが、新規機能と比べるとどうしても後回しになってしまいますので、ユーザーの声が届いていないように感じるのも当然です。
しかし、開発現場でも、SNS、配信、国内外の匿名掲示板からユーザーの反応を見て、可能な限り改善に取り組んでいるところも多いです。
少なくとも自分が開発に携わったところではそうでした。
Twitterで不具合をつぶやくだけでも、開発現場ではそれを拾ってるので、声に出すことはとても効果があります。
そのゲームが好きで改善してほしいなら、お問い合わせでもSNSでもどこでもいいので声に出しましょう。
もしかしたら一作業者がディレクター、プロデューサーを巻き込んで、修正してくれるかもしれません。

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